ギタリスト

Julian Lageという天才ギタリスト

Julian Lage(ジュリアン・レイジ)というギタリストのお話です。

子どもの時にサンタナと共演とか、パット・メセニー等を輩出したゲイリー・バートングループで活躍とか色々あるのですが、30代の僕にとって、同時代に生きる天才について、僕が演奏を観たり聴いたりして勝手に感じた事をお話ししていこうと思います。

とにもかくにもギターが異常にうまい。

ハードロックの早弾きギタリスト、クラシックのギタリスト、一般的にテクニカルに優れているジャンルのギタリストはたくさんいます。その中でも、技術的に「うまい、うますぎる」(十万石饅頭で検索)。彼が考えた練習曲の動画ですが、こんなん弾けるかい!!

ギターが上手いだけではない!

テクニカルなギタリストに対して「指が動くだけだよね」的な批判はつきものです。個人的には、それも個性だと思うので否定はしませんが、Julian Lageがすごいのはテクニックだけではない歌心だと思うのです。「人生はお金が一番大切ではないんだよ」(大金持ち談)みたいな感じです。

彼は、局所性ジストニアという病におかされ、指が自由に動かない状態になったようです。(ちなみに私も特に右手の震えが止まらない症状があります)脳がエラーを起こしている状態になってしまうようですが、彼は克服します。それが影響したかどうかはわからないのですが、ある時から歌心に変化があったように感じます。2017年2月コットンクラブに彼の演奏を観に行きました。

僕は今もギターを弾いているよ。ほらこんな風にね

丸の内コットンクラブで開催された当時29歳の天才ギタリストJulian Lage(ジュリアンラージ)トリオのライブに行ってきました。足元にエフェクターのペダルは置かず、ほとんどタッチだけで弾き分けていました。

最後に演奏した曲「Nocturn」を弾く彼から勝手にストーリーが頭に浮かんできて、
「人生色んな事あったけど、今僕はこうしてギターを弾いているよ。ほらこんな風にね。今でもギターキッズのままさ」って聴こえてきました。今でもこの動画を見るとなぜか感動して涙が出てきます。
全然意味違うかもしれませんけどね(笑)

三人でこの演奏。素晴らしすぎる。それぞれが違うフレーズを弾きながら共通の何かが見えてくる。まるでパズルのピースのようです。映像もとてもセンスが良く、関わっている人たちの仕事ぶりも素晴らしいものです。こういう動画日本でも作られていく事でしょう。

ジャズギターでは、Jim Hallの系譜のようなものがあります。ざっくりいうと、それまでのジャズ・ギターとは違う、よりオリジナリティがあり、抽象的で、アート的な演奏です。ですが、そこにブルースフィーリングや、グルーブ感が確実に存在する。パット・メセニー、ビル・フリゼールなどなどその後を引き継ぐアーティストが、Julian Lageだと僕は考えています。

ミーハーな私。